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2011年12月26日

Itamia in Beijing 2011 2/2(北京MIDI音楽院)


今回の北京滞在中の伊丹谷ライブは
北京工人体育館の那英さんのライブと
これからの北京のミュージシャンを育てる学校、
北京MIDI音楽院での伊丹谷ソロライブの2本立。

那英さんの北京工人体育館のコンサートを終え、
9月26日に北京MIDI音楽院での伊丹谷のライブが行われた。
音楽学校なので、バンドボーカルセミナー的な内容も含めた
伊丹谷のライブ&バンドセミナー的な学内イベントである。

昨年から行っている北京MIDI音楽院での伊丹谷ソロライブ。
このライブの会場は北京で未来のミュージシャンを育てあげる
『北京MIDI音楽院』という北京で最も有名な音楽学校。
年に何回も『MIDI音楽祭』というロックフェスも行っており、
毎年、海外からも大物ゲストが出演する。
以前は日本から『RIZE』等、
昨年なんかは『Mr BIG』なんかが出演した事でも有名である。
新しい有能なミュージシャンを育て上げる為にも、
中国の音楽シーンを盛り上げる為にも、
学校自ら、日本で言う『FUJI ROCK FES』みたいな音楽祭も
行う凄い音楽学校である。
その北京MIDI音楽院で
今年も伊丹谷がイベントをやらせてもらうことになった。

今回は菊地圭介さんはもちろん、西山毅さん、ブッチャーさん等、
もこのイベントに参加して頂いた。
日本からヒューマンビートボクサーのLynさんや
ギターリストの鈴川真樹さん、
シンガーのMIUさんもこのイベントに参加して頂いた。
北京MIDI音楽院に訪れた日本人ミュージシャンは大抵、
いろんな事に腰を抜かす。
まず、何に腰を抜かすかと言うと、まず『教育施設』である。
プロの現場よりも良い環境?と思わされる様な、
立派な施設の日本の音楽専門学校しか知らないミュージシャンは
いかに日本の音楽学校教育の施設が充実しているか?
という事にここに来ると気付かされる。

北京MIDI音楽院には多くの生徒が在籍し、
大陸の田舎から出て来た生徒もいれば、
北京や上海や深圳のような大都会で育った生徒もいる。
彼らはとにかく一生懸命練習をする。一生懸命勉強する。
その為の環境は選ばない。
その貪欲さにはホントいつも感心する。
彼らの練習する練習場所は冬は極寒!夏は極暑!
エアコンなんか当然ない。
北京は日本の東北くらいの緯度なので、
はっきり言って、練習場所は北国の監獄の様な環境である。
ドラムの練習部屋も全く防音のない狭い部屋(畳一畳くらいの広さ)で、
100部屋近く並び、イッセイに生徒が練習している為、
ドラムの練習しているビルは
ドカスカ!ドカスカ!と特に凄い教育環境である。
日本人から見たら、北京MIDI音楽院はまるで
『少林寺』の修行の場のようにも感じる。
そんな環境の中、チャイニーズドリームを夢見て生徒達は文句一つ言わず、
音楽を学び、日々どん欲に練習する生活を送っている。
音楽以外に学生中に人間的にも磨かれる事であろう。
そういった意味でも、日本人が何よりも腰を抜かすのが、
『中国人の生徒のパワー』である。
劣悪な練習環境に耐えて、一生懸命音楽を学び、
なんとか勝ち抜こうとしている生徒ばかりなので、
とにかく北京MIDI音楽院の生徒はとにかくパワフルである!
イベント中に『何か質問がある人?』と尋ねると、
全員の手がイッセイに上がる!
我々が校庭見学でウロウロしていると、
明るい表情で積極的に声もかけてくる。
この北京MIDI音楽院と日本の音楽専門学校を比べると、
ライブ会場でも始まる寸前からスタンディングで盛り上がりまくる。
決して良い施設環境と思えないが、
『これぞ、ロックを学ぶ、音楽学校!』と、
伊丹谷はここに来るたびに、
音楽学校としての可能性と北京の未来の音楽の可能性を感じている。

『その街の学校や大学を見ればその街の未来が見える。』
と、伊丹谷はいつも感じている。
だから、ライブで訪れた国・街の大学や学校を必ず訪れる。
一年ぶりの北京MIDI音楽院でのイベントはとても楽しみであった。

この日のイベントの構成は
1、楽器を使わない伊丹谷の声だけの一人ライブ。
2、ボーカルセミナー
3、ヒューマンビートボックスLynさん、西山さん、MIUさんとのセッション
4、学生を交えたセッション
5、参加メンバー全員とのセッション

昨年に比べると内容も充実し、盛り上がる事が出来た。
北京工人体育館のライブとはまた違った意味で、
オーディエンスと演者が一つになる事が出来たイベントになった。
是非、チャンスがあればまたここでイベントをやりたい。

今回、現在東京で伊丹谷が面倒を見ている、
日本で音楽を学ぶ若い中国人留学生を
北京工人体育館のライブと
北京MIDI音楽院のイベントのスタッフとして同行してもらった。
彼には母国であるライブ現場と母国の音楽学校を見て欲しかった。

二つのイベントを終えて、
最終日に彼が僕に言った言葉はとても嬉しかった。

『僕は今回の北京工人体育館の現場と北京MIDI音楽院を見て、
まだ中国も日本も現実を何も知らない事に気付きました。
そして、自分では本気のつもりでしたが、
中国でも日本でも一流のミュージシャンになる為には
ただ音楽が好きだけでは絶対無理という事を
今回の経験で知り、今までの自分への甘さを改めて感じました。
今回の北京滞在中に受けたいろんなカルチャーショックによって、
今後、もう一度、日本に戻って心を入れ替え、
何事もポジティブに考え、本気で頑張りたいと思います!
今回北京に同行させて頂いた事を感謝します!』
と、いう言葉をもらった。

北京滞在中、彼には何も話していないが、
彼が北京を一部始終見て、感じて、
願っていた彼からの言葉をそのままもらう事が出来た。
本当に彼が良い方向に変わるか?どうか?まだわからないが、
帰国してから3ヶ月経って、彼は見違えるように変化している。
今回、彼に同行してもらって本当に良かったと思っている。

今回の北京ではまた何か新たな種を埋めれた気がする。
そしていつの日かまたその種が華を咲かせるように、今後も頑張りたい!

伊丹谷良介


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