伊丹谷良介トップページ伊丹谷良介プロフィール伊丹谷良介メディアページ伊丹谷良介ショップページ伊丹谷良介スケジュール伊丹谷良介ファンクラブ

| Asian Act Top |

2009年03月07日

『2009 pops paty』にゲスト出演 2009-02-21

2009年2月21日(土)に佐渡島ホープナイトインシアターで行なわれた 『2009 pops paty』にゲスト出演しました。

101.jpg

今年に入って西山毅兄さんから連絡があり、

『佐渡島にライブに行くんだけど伊丹谷くんも一緒に行かない?』

というお誘いを頂きました。
一昨年はマーティーフリードマンさんがゲストで、現地のミュージシャンと王道ロック曲ヒットパレードのようにセッションするという、とにかく面白そうなイベント。
ただ、昨年も西山さんがゲストだったのですが、新潟からの船は波の影響で船が欠航になり、その日のライブは参加できなかった。
今年も現地のスタッフも参加するミュージシャンも実現できるかどうかわからないイベントに準備を含めてかなりの労力を費やさないといけない。当然、現地のお客さんもおめあてのゲストが来るか来ないかもわからずチケットを購入しなければいけない。
実現した時の感動はこの上ない達成感を味わうことができるに違いない。

こういったライブは海外では珍しくなく、中国のライブで何度も経験している。こういったライブは結構きついもんがあるが全て良い思いでばかりである。日本でそんなライブが体験できるのもめったと無いチャンス。長くミュージシャンを続けているとライブをする事があたりまえの感覚になる。特に日本ではそうである。
一本一本のライブに緊張感と貴重さを保ち続ける為に、ミュージシャンとして大変重要なライブだと僕は考えている。
そんなわけで、今回も船が欠航の可能性があり、スリリングなライブになりそうだが、すんなりオッケーする事に。

今回は現地のスタッフのリクエストに応えて全曲カバー曲のみのライブの為、知っている曲といえども歌った事のない曲も多くあった為、現地スタッフさんからメールで送られて来た20曲をまずは一人で日々、体にビシビシ入れて行く作業に入る。
よく知っている曲でも1番、2番、3番となると、細かい歌詞は完全に記憶していない為、なかなか体に入らない。どんな曲でもライブで歌うには100回以上歌い込まないと歌詞は覚えれてもなかなか曲が体に入らない為、とにかく一人でモクモクと体に曲を叩き込む。
となると今回のレパートリーの一曲5分の曲を100回歌うとなると500分。ということは単純計算で同じ曲を歌いっぱなしで8時間近くかかる。それが20曲ちかくあると....ということになる。

バンドとのリハーサルは現地でしか出来ないので数週間毎日今回の曲が頭の中でぐるぐる回る...
同じ曲を繰り返して覚える日々は過ぎ、あっという間に出発の日が来た。当日入りは危険という事と、現地のバンドとリハーサルもあるので、一日前入りする事に。一路西山兄さんと新幹線に乗り込んだ。

東京から佐渡島まではまず東京から新潟まで新幹線で2時間。
そして新潟港から佐渡島までフェリーで2時間半である。ちなみに新潟から佐渡島までは飛行機が無いため、フェリーしか交通手段が無い。出発前に見た天気予報ではその日はあまり波の状況が良くなかった。新潟まではすんなりたどり着いたが、案の定新潟港にて

『本日の船は天候の影響の為、欠航』

と発表されていた...

『がーん....』

仕方なく毅兄さんと新潟駅付近のホテルを探し、翌日の船を待つ事に。無事ホテルもすんなり見つかり、チェックイン。
ホテルで翌日の天気予報を見ると

『明日は本日にも増して天候は最低の暴風雪』.....

『ががーん....』

『あぁ...佐渡島にたどり着けないかも...』

と思ったが、

『ここであきらめてはいけないっ!』

と自分に言い聞かせながら、ライブの歌詞を口ずさみ、せっかくなので一人初の新潟の街をうろうろする事にした。
事前に東京の新潟出身の知人から

『新潟は何も無いかもしれないのであまり期待しないように!』

と、言われていたのですが、ところがどっこい!
まずは新潟の音楽シーンを見たいと思い、一件見つけたライブハウスをたどって探してみると、服屋、ライブハウス、クラブ、レコ屋と、わんさかとある。数時間ウロウロしただけでもライブハウスだけでも5、6件あった。
日本のツアーバンドはほとんどこれらのライブハウスに出演していた。何も無いどころか、充分面白そうな場所が沢山あると思った。
市内観光の意味も含めて暴風の中、2,3時間新潟の街を一人ウロウロした。かなりの距離を歩いたと思う。ほとんど歩いて回ったので明日のライブに支障があっては行けないと思い、タクシーに乗ると初乗り300円のタクシーがあった事に驚いた。近い距離でタクシーに乗るには最高の値段設定である。運転手さんに聞くと『この値段設定が許されるのは新潟だけだと思うよ。』と言っていた。
それも新潟の面白い発見であった。

そんなこんなしていると毅兄さんから連絡が入り、

『いつも新潟に来た時に行く面白い店があるんだ。一緒に行かない?』

と誘ってくれた。
という事で、一旦、ホテルに戻り、合流してまた再び新潟の街に繰り出した。
お店に入ってみると確かに東京からのツアーミュージシャンがよく来るお店のようで、有名人の写真とサインがお店に飾られていた。
新潟米のオニギリをお寿司屋のように注文してオニギリのみ食べる店。
流石新潟!かなりうまい!
確かに是非また新潟に来たら行ってみたい面白いお店であった。
そんなこんなで明日の出航を考えると絶望的な暴風の中、ホテルに戻り明日に向けておとなしく体を休める事にした。

そして本番当日....

晴れた!!!!!

船出るかも!!!

ライブできるかも!!!

朝起きてみると昨日の天候が嘘のように晴れていた。

暴風雪じゃないじゃん!!!

ただ風はまだやや強い為、少し不安の中、ホテルから佐渡島までの船の出る新潟港に行く。
船乗り場に到着すると、大阪と東京からのファンの方が待ち構えてくれていた。
今回は船が出なければライブ出演もない可能性があったのと、遠方からお越し頂いた場合、かなりの費用もかかるので、ファンの方へ伊丹谷のサイトでの告知はしなかったのだが、毅兄さんのサイトと現地の方の告知を見て駆けつけて頂いたようだった。
なんともありがたい話である。(嬉涙!)
ということで、その日船は奇跡的に出る事になり、いざ佐渡島へ!

が...

波の高さがいつもより高いせいか、ものすごく揺れた....
事前に酔い止めを飲まなかった事と出港時にかなり揺れのきつい船内をウロウロしていたら30分後『うっ....やばい....』そこから揺れはよりきつくなり猛烈な吐き気が襲う....

そこから2時間地獄だった....
あとは想像に御任せ.....
波の高いフェリーを侮るな!(笑)

ということでフラフラになりながら、佐渡島の両津港に到着!
毅兄さんに『大丈夫?青い顔してるよ....』と突っ込まれながら....
両津港には現地のスタッフの方が待ち構えてくれていた。
主催のKさんの車に乗り込み本番数時間前になんとか会場に到着。
その日初めて出逢ったメンバーの方と簡単に音を出してサウンドチェックし、リハーサルはほぼ無い状態ですぐ楽屋に荷物を移してちょっと食事をとってすぐ本番を迎える。

ライブは三部構成で第一部は現地のバンドと毅にーさんのギターインスト大会。この段階からなんとかライブに間に合った満員御礼の現地のお客様は毅コールしながら会場で踊る!踊る!最高の盛り上がり!
現地の方の話によると、この時期は観光の島である佐渡島はわりと静かで楽しめる事も少なく、とにかくこのライブを待ちわびていたらしい。それが納得できる素晴らしい盛り上がりようであった。
第二部から伊丹谷も参加し、そこから王道ロックナンバーを歌いまくる。毎曲毎曲お客さんと大合唱にシャウト!
あっという間に20曲近いレパートリーを歌い上げ、第三部のアンコールで現地のボーカルの方もステージに上がり、感動のフィナーレに終わった。

102.jpg

いやはや当日ギリギリまで実現できるか解らなかったライブだったせいか、久々にいつもとまた違った感動的なライブであった。
う〜ん。よかったよかった....
是非また佐渡島には行ってみたい。ライブはもちろん、今度は素晴らしい佐渡島の大自然も堪能してみたい。
そんなこんなで、今回のライブも大変思い出深いライブになるであろう。。

毅兄さん今回のライブに御誘い頂きありがとう!
遠方から来て頂いたファンの皆様ありがとう!
佐渡島のお客様、スタッフの皆様、バンドの皆様、ほんとありがとう!

アジアも良いが日本にも沢山良い街はあるもんだ....

ということで、翌日の朝、船で新潟へ、そして新幹線で東京に戻った。
帰りの船は全くと言ってよい程揺れなかった....

| Asian Act Top |