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『北京生活開始』 2002-07-07

2002/7/1北京の生活が始まって
あ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っという間に一ヶ月が経つ。
毎日こっちでバタバタあっちでバタバタという感じである。

いつものようにテレビやラジオのメディア露出のラッシュはあえてさけ、今後活動発展の為にもまずはこちら生活の基礎作りをはじめている。
今までよりもっと深く中国の基本的な本質、彼等の思想、文化、習慣を日常生活の中で理解する事が大事と考えている。

僕は実際の中国の事はまだ何も知らない。この国はちょっと滞在しただけで簡単に深く理解できる国では無い。
実際この国でしっかり生活をする事から始めないと今まで以上の活動発展は絶対にないということだけは今までの経験から学んだ。。。
まあおそらくこれは何処の国でも同じ事であろう。。。

大体この一ヶ月の生活のリズムとしては
●毎朝9時起床。早速メールのチェック。。。
●昼まで中国語の猛勉強。。。忘れかけている英語も猛勉強。。。
●昼から一人で外に買い物に出かけたり北京の街を探検したり。。。
●こちらで知り合ったり出会ったりする友人やミュージシャンと交流したり。。。
●今後の活動計画の準備したり。。。
●夜は自分で飯を作ったり作られたり接待も含め、外食に誘われたり。。。
●その日買い集めた雑誌やCDを聴いて中国の流行状況のお勉強。そのあと寝るまで作曲、音楽制作、等々
●気がついたら夜中の3時、4時、5時。。。

日本語をほとんど喋らない生活。
特別な日で無い時はこんな感じの生活リズムが毎日続き、すんごいスピードで一日が終わる。
日本でも一日30時間くらいは欲しい。。。と思っていたがこっちでは40時間は欲しい。。。
幾ら時間があってもたりない。。。
やっぱこの国は奥深い。。。と今、再認識している。
とにかく今一番困るのは言葉の問題。。。
いくら勉強してもまだまだ生活する上では不十分である。
今はカタコトレベルなのでとりあえず勢いだけで喋っている。
北京の人はわりと英語が達者な方が多いのでまだ楽であるが、とにかく言葉には困る。
ニューヨークでもイェス、ノーだけで生活していたが中国でもそれにちょっと毛がはえたようなもんである。
こちらでは好(はお)不好(ぶーはお)の生活。一日この言葉を何百回使うだろうか。。。
時には英語と中国語が50%ずつ入り混じりながら会話をしている。
例えば。。。

僕はアメリカの音楽が大変好きです。
我(ウォー)love very much 美国s(メイゴー)ズ音楽(インユエ)ってな感じ。。。。
ここまで語学レベルは低くないが極端に解りやすく言うとこんな感じの
『お前何人やねん。。。?』状態で会話をすすめる。
不思議なもんでとにかくうまく喋れなくても一生懸命喋ってるとそのうち心が通じてくる。
お互い自然に会話してる自分にきずいて『何でつたわったんやろ?』思う時がよくある。
会話の中で辞書で調べながら会話してると日が暮れるので会話中はほとんど辞書を調べれれない。
だからいつも辞書を持ちあるき暇があれば字を調べまくる。
あとはとにかく中国人と会話する。
毎日そんな莫大な量の語学学習が続く。
だから普通に生活しているだけでもいつも頭はフル回転!!
今の学習を考えるとバカな僕でも東大に受かる自信がある。。。笑
あと北京の交通手段についていつも悩まされる。
最初は目的地までタクシーを利用していた。
日本にくらべて北京のタクシーは量も多いしタクシーの運ちゃんと中国語の勉強がて
ら喋れるし、とにかく安い(ワンメーター200円くらい。一時間乗っても750円くらい)。
でも人間というのは不思議なもので北京にずっといたらこれがだんだん高く感じだ
し、金はうまく使わないと。。。と金はあってもけちんぼ伊丹谷(イータングー)に進化していく。。。

ちゅうことでやらなあかんこと全部止めて一日北京のバス路線状況を徹底的に研究する事にした。

北京のバスは北京の人にとってとても重要な交通手段である。
地下鉄は天安門を中心にちょっとしか走ってない。
だから北京の街をタクシー以外で動くにはバスしかない。
北京の何処の場所へ行くにもバスで行けないところが無いくらい無数のバスが北京の街を走っている。
ただ路線を理解するまで乗り換え路線等がかなり複雑の為、最初はなにがなんやら全然解らない。
とりあえず一日中いろんなバスに乗って路線と土地感を理解する事にした。

方法としては何処に行くか解らないけどあてずっぽに北京バスにのりこみのドでかい街をぐるぐる回ってみる
終点に着いたらまた適当に次のバスに乗りこみあても無く次の場所に行く。。。
とにかくバスは安い。北京の街をハシからハシまで2時間乗っても50円もしない。
しかもタクシーより下町を走るので北京の人間模様が凄くよく見える。
中心街の未来的な北京もいいが、やっぱり今は北京の下町の人間模様が一番見たい。

街の道路わきで胡弓を引くストリートミュ-ミュージシャン?ストリートじいちゃん?
道ばたで事故で納得行くまで喧嘩をするおっちゃんたち。。。
嬉しそうにテレビゲームを片手に家路に向かう北京の少年。。。
昼間っから堂々と道ばたでむちゅむちゅと接吻をしてるカップル。。。
何の目的できてるのか解らないが異常に多い白人と黒人。。。
バスのつり革に手をかける『超わき毛がギャランドゥー』のおばちゃん。。。
北京によく似合う車、バイクタクシー、北京ジープ、くそ長いロールスロイス。。。
異常によく見るマルチメディア系の~comの看板。

もうその日何本バスに乗ったであろうか。。。?
昼からから暗くなるまでバスに乗りまくりだいぶ土地感もついてルンルンになって
『もうそろそろかえろうかな~?』と思ったその時。。。
何やらバスは車庫らしきところに到着。

周りは真っ暗運転手は
『にいいちゃんなにしとんねんはよおりや~もう終点やで~』
と言ってスタスタと何処かへ行ってしまった。(おいおいどこいくねん。。。)
まっくらで人けのないくそでかいバス停に一人ぽっちり。。。
乗り換えるバスはどうやら無い。。。
自分が大体何処にいるかも解らない。。。
とにかくトボトボ歩いて人けのあるとこを探す。
自分が何処にいるか訳も解らず歩く事30分。
やっと一つのバス停にたどり着いた。くたくたになりながらとにかくバスに乗り込む。
やっと『これで帰れる。。。』と一安心。

『でもこのバス何処行くねん。。。?』

案の定バスは帰宅の方向と正反対の方面に爆走。。。。
それからまたいろいろと乗り換えてやっと近所まで帰って来たのは夜の11分30時頃。
しかしそこから家まで乗り換えるバスはもう時間が遅すぎて無かった。
仕方ないので一度乗りたかったバイクタクシー(わかりやすくいうと京都の人力車のバイク版。)を捕まえる。

伊丹谷  『おっちゃんなんぼ?』
おっちゃん『ン~そやな~5元(約80円)くらいでいいよ!』
伊丹谷  『ほなたのむわ。。。(おいおい 5元くらい てなんや?まあ安いから
いいか。。。)』

すすしげな北京の夜の風を浴びながら5キロくらいの家までの道を走る。
真横に日本ではあまり見ないようなくそでかいトレーラーが恐竜のように爆音をたてて走る。。。
ハ-レーダビットソンに乗った長髪にいちゃんが横を通り過ぎていく。。。
橋をのぼるとそこは北京の夜景が一望。。。
最高に気持ちよかった。まるで遊園地の乗り物気分である。
今の僕にとって北京の街は街ごとが遊園地のようなもんである。
しかしなんかおっちゃんの運転が怪しい。。。。
こっちへふらふらあっちへふらふら。。。
無事家の前まで到着して

『おっちゃんもしここまでいったらなんぼかかるの?』
と地図を見せて参考がてら聞いてみた。
するとおっちゃんはその地図を目から1cmくらいのところで地図を見ている?
(もももしかしてこのおっちゃんほとんど視力ないんちゃうん?
げげげ。。。そんなバイクのうしろにワシはのってたんか?)

おっちゃん『ン~ここは遠いからここまでいったらちょっとたこつくで~
      しゃ~ないな~今からいきたいんけ~行ったろか~?』
伊丹谷  『え、え、ええわ。。。ありがとう。。。(絶対いらんわい!!)』

北京での生活は命がけである。。。。

2002/07/07

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